Blanche

ブランシュ

🧡サンセットケア組🧡

サンサンでは、シニアやホスピスケアが必要な猫たちを「サンセットケア」プログラムの一員として迎えています。
その名の通り、夕焼けの時間のように、一日が静かに終わりに近づく頃の、暖かくて穏やかな時間──
そんな美しい余生を猫たちに提供することが、私の願いです。
無理に延命治療をするよりも「今」を大切に、愛と安心の温もりを感じながら、のびのびと虹の橋を渡るその日まで過ごしてもらいたい。そんな想いから生まれたのが、サンセットケアです。

ブランシュがサンサンにやってきたのは、2024年5月のこと。
保護される前は野良猫として過ごしており、左目にひどい感染症を抱えていました。私たちのもとに来たあと、左目は摘出され、いくつかの歯も抜かなくてはなりませんでした。
これまでどんな人生を歩んできたのかは分かりません。でも、今、こうしてサンサンで一緒に過ごせることが、何よりの奇跡だと思っています。

彼女の鳴き声は、それだけで心がとろけてしまいそうなやさしい音。
そして歩き方はまさに堂々たるもの。自分の道をしっかりと知っているかのように、迷いのない足取りで歩く姿は、見るたびに胸がときめきます。

日中はほとんどの時間をお昼寝に費やしていて、気がつくとその日の気分で違う場所にふんわりと身を預けています。ごはんの時間や誰かがそっと優しく声をかけたときには、まるで待っていたかのように現れてくれます。

ブランシュは、過去がどんなものであっても、今を自分らしく生きることができるんだと教えてくれる存在です。
そして、いつか虹の橋に続くその時まで、彼女の足取りが穏やかで幸せなものであるように──サンサンは、そんな願いをこめて、今日もブランシュと過ごしています。